プロペシアについて
- Q.健康診断で肝機能が悪いと指摘されましたが、プロペシアによる治療を受けることはできますか?
- A.一般的に、多くの薬剤は肝臓で分解されますので、肝機能が低下した人では、飲んだ薬が分解されずに体内に蓄積してしまうため、薬の副作用を生じやすくなります。また、飲んだ薬が肝臓に対してダメージを生じやすくなる傾向もあります。
プロペシアは長期間飲み続ける薬剤ですので、肝機能が低下した状態で治療を開始することはお勧めできません。ただ、一言で肝機能障害といっても様々な程度のものがありますので、健康診断の結果をお持ち頂ければ、詳しく検討させて頂きます。
- Q.プロペシアを飲んでいるときに、妻が妊娠しても大丈夫ですか?
- A.男性がプロペシアを内服している場合に、精子に異常を来たしたり、精液を介してパートナーにプロペシアの影響が及ぶことはありません。
ただし、動物実験で妊娠中にプロペシアを投与すると胎児の生殖器官に異常を来たすことが明らかになっていますので、女性はこの薬を飲んではいけません。また、女性が、プロペシアの錠剤が砕けた粉を吸入したり、手で触ったりしても影響を受ける可能性がありますので、薬剤の取り扱いにはご注意下さい。
- Q.プロペシアを飲むのを止めたらどうなりますか?
- A.プロペシアの効果は、薬を飲み続けることによって維持されます。内服を中止すると、再び抜け毛が増えて、徐々に薄毛が進行してゆきます。ただし、リバウンドのように、急激な脱毛を生じることはありません
- Q.プロペシアを飲んでいる時は、アルコールを控えたほうが良いですか?
- A.プロペシアはアルコールとの相互作用が心配な薬剤ではありませんので、少量の飲酒でしたら問題はありません。
ただし、多量の飲酒は肝臓に負担をかけますので、それによりプロペシアの副作用が生じやすくなってしまいます。また、多量の飲酒を続けながら、プロペシアを飲み続けることは肝臓への負担を強めることにもなってしまいます。
きちんとしたデータがあるわけではありませんが、1日の飲酒量はビールで大瓶1本まで、日本酒で1合までに留めて頂き、週に2回程度はアルコールを飲まない休肝日を設けて頂いた方が良いと思います。
- Q.プロペシアを飲んでいる時に、風邪薬を一緒に飲んでも問題は無いのですか?
- A.これまでのところプロペシアと他の飲み薬との相互作用(飲み合わせ)で問題があるものは報告されておりません。したがって、市販の風邪薬との飲み合わせも問題はありませんが、一般的に複数の薬剤を同時に内服していると肝臓や胃腸に負担がかかりやすくなる傾向jはあります。何か他の病気で一時的にたくさんの飲み薬を飲まなければならない場合には、短期間であればプロペシアの内服を止めておいてもよいでしょう。
- Q.プロペシアが効かない人もいますか?
- A.日本で行われた臨床試験では、約9割の方に対してAGAの進行を止める効果が認められましたが、1割の方に対しては十分な効果が認められませんでした。
当院でプロペシアの処方を受けられている患者さまの中にも、残念ながらAGAの進行が止まらない方は少数ながらいらっしゃいます。ただ、そのような場合にも、プロペシアを飲む前よりは抜け毛の量が少なくなり、多少はAGAの進行が緩やかなっているだろうという判断で、治療の継続を希望される患者様もいらっしゃいます。
- Q.プロペシアを飲んでいる時に、塗るタイプの育毛剤を使用しても大丈夫ですか?
- A.特に問題はありません。
ミノキシジル(リアップ)など一部の育毛剤に関しては、プロペシア内服と併用すると、プロペシア内服を単独で行う場合よりも治療効果が増強されるという報告もあります。
ただし、市販の育毛剤でも、正しい用法・用量を守らないと副作用を生じるものもあります。かならず、使用上の注意を良くお読みになってからご使用下さい。
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